NO.3経営者の最も大事な役割は?

経営者のもっとも重要な役割は何だとお考えですか?

私なら、それは「意思決定」だと答えます。社内に、社長様より営業の得意な方、財務数値に詳しい方がいらっしゃったとしても、「決めること」は経営者にしかできません。

 

私は、経営顧問も、不動産鑑定も、意思決定をサポートする仕事だと捉えています。お客様が経営顧問に求めているもっとも重要な役割のひとつが「セカンドオピニオンを述べること」でしょうし、不動産鑑定も、価格や使用方法など意思決定の内容を大きく左右する情報を提供するものだからです。

ところで、経営上の意思決定に当たっての大切な目安は経済性、要するに損か得かです。

 

藤田精一著『ビジネスマンの基礎知識としての損得計算入門』は、経済性工学の考え方をバックボーンに、損得判断の基本原則を平易に、しかも身近な例を使いながら解説しています。

 

①複数の案から一つしか選べない場合はどう考えればいいか?(背反案からの選択問題)

②制約資源の範囲内で有利な案の組み合わせをどう選ぶか?(独立案からの選択問題)

 

これら①②は、損得計算の典型といえますが、背反案では利益の絶対額、独立案では効率が尺度となります。

 

書かれていることは、決して特殊なことではなく、理解すれば当たり前のことですが、「全部原価計算の欠点」「変動費と固定費の違い」などを概念的に理解しているだけでは、日常的な損得判断(たとえば見積価格を決めるとき)の際に意外とピンとこないものです。

 

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